マネジメント層の多くの人が悩む、若手社員の離職。
若手社員たちはどんな理由で、すぐに離職してしまうのでしょうか?
今回は若手社員の離職理由と、離職を防止するためにできることを考えていきます。
自分の仕事に意義を見出せない場合
1つ目は、自分がやっている仕事に意義が見出せないという離職理由について考えてみましょう。
大前提として、本来、全ての仕事には意義やゴールがあるはずです。
しかし、日々の雑務や忙しさに追われ、ついそれを見失ってしまう経験は、誰にでもあるでしょう。
そのような状態が続くと、若手社員は仕事に意義が見出せず、離職してしまうのです。
では、どのように指導すれば良いのでしょうか。
私は、小さな業務1つでも、その意義をしっかりと伝えることが大事だと考えています。
例えば、この書類をつくるのに、何の意義があるのか。
それは業務を可視化することであり、結果、多くの人にこの件を分かりやすく伝えることにつながるといった具合です。
マネジメント層にとっては少し面倒なことかもしれませんが、この労力が若手社員の離職防止につながると思って、しっかりと取り組んでください。
コスパ・タイパに見合っていない場合
2つ目は、今どきの若者のキーワードでもあるコスパ、タイパに見合っていないという離職理由について考えてみます。
自分のやっていることが、その労力に見合っていないから、辞めたいという場合です。
でも、そもそも全ての仕事がコスパ、タイパに見合うわけではありませんよね?
時には、無駄だと分かっていてもやらざるを得ないことが出てきます。
では、どうすれば良いのか。
私は、コスパ、タイパに見合わない業務が若手社員のストレスになり、離職してしまうくらいなら、他の人にやらせれば良いと考えています。
これは世代を問わず言えることですが、人には適材適所というものがあります。
コツコツと細かなことを進めるのが得意な人もいれば、大きなアイデアを生み出すことが得意な人もいますし、周りと一緒に取り組むことが好きな人がいれば、当然一人で全てをこなすやり方が好きな人もいます。
もしも若手社員にやらせている業務が、コスパ、タイパに見合わないと感じられるようなものであれば、潔くそれが得意な人にお願いをし、若手社員には他のことをさせるというのも、1つの手ではないでしょうか。
職場が合わないという場合
3つ目は、今の職場が自分には合っていないという離職理由について考えてみましょう。
これは難しい問題です。1人の若手社員のために、彼に合う職場に急に変革することはできません。
では、どんな解決方法があるでしょうか。
私であればまず、合わないと感じている理由をたずねます。
人が合わない、業務が合わないのであれば、配置転換をすることができます。
在宅勤務ができない、拘束時間が長いといった働き方に問題があるのであれば、希望に添えるかたちはないのかを検討することが可能です。
ここまで読んでいただいた多くのマネジメント層の方は、1人の若手社員のために、なぜそんなことをしなければいけないのかと思われるかもしれません。
しかし今は人手不足の時代です。せっかく雇用した若手社員を離職させてしまっては、また最初から育成のコストをかけることになってしまいます。
貴重な戦力である若手社員を離職させないためには、マネジメント層側の大きな努力が必要だということを改めて認識していただければと思います。