内定・新入社員のコンプライアンス違反、御社は大丈夫ですか?

北宏志

先日電車に乗っていたら、初々しい社会人一年生たちの集団を見かけました。

新入社員研修の拘束時間やばいよね……

総務に配属されたら、月末はほとんど徹夜らしいよ……

◎◎部の〇〇部長ってめっちゃ厳しくて、何人も泣かせてるんだって……

よく街で聞くような何気ない会話ではありますが、彼らの手元にはバッチリ企業名の入った封筒が! 私の立場から見ると、かなり危うく感じられ、ハラハラしてしまいました。

彼らの話していることは“たわいもない愚痴”かもしれませんが、少し視点を変えると、一気にコンプライアンス違反につながる可能性もある話題です。

目次

コンプライアンスとは? 違反するとどうなるの?

そこで今回は、コンプライアンスについて取り上げます。コンプライアンスは日本語では法令遵守と訳される場合が多いのですが、実際には法令だけを守っていればよい訳ではありません。企業としての倫理的責任(モラル)や社会的責任にも関係してきます。

過去、社会的な影響が多かったコンプライアンス違反としては、粉飾決算や食品表示の偽装、過労死や残業代未払い、ハラスメント、個人情報の流出などがあり、非常に多岐にわたっていることが分かります。

コンプライアンス違反を起こしてしまうと、企業は罰則や罰金を受ける以外に、社会的な信頼を失ったり、極端な例では不買運動などに発展し、売り上げを大きく失ったりと、大きな制裁を受けることになります。

一言でコンプライアンスと言っても、さまざまな粒度の事柄が問題化する可能性が高いのが現代の特徴の一つ。企業側からすれば“些細なこと”でも、何かのきっかけで大きなコンプライアンス違反になってしまうこともあるのです。

コンプライアンス違反は経営者やリーダーだけ!?

では、コンプライアンス違反に直結するような業務に携わっているのは経営者やリーダー層だけなのでしょうか?

最終的な指示を出す、決断をするという点では経営者やリーダー層の責任であることは間違いありませんが、日々の業務をコツコツと行っている社員たちも、意図せずしてコンプライアンス違反につながるような行動をしてしまっている場合も十分に考えられます。

ここで先述した私が目撃した新入社員たちの会話を思い出してみてください。“たわいもない愚痴”の中に労働時間や、もしかするとハラスメントに当たるかもしれない行為の内容が含まれています。まして社名入り封筒を持っていては、どこで誰が聞いているかも分からない状況で“大きなリスク”を背負ってしまっていると言わざるを得ません。

これを“そんな極端な……”と取るか、“非常に危うい”と取るかで、企業のコンプライアンスに対する考え方も見えてきますね。

内定・新入社員にこそきちんとしたコンプライアンス研修が必要

そこで弊社では、内定者や新入社員に向けたコンプライアンス研修の導入をおすすめしています。

なぜ、内定者や新入社員が対象なのか? それは彼らが、残念ながらまだ学生気分が抜けておらず、自覚のないまま、リスクを冒してしまう危険性が高いという点です。

社会人経験を積んだ先輩たちであれば、いくつかの経験から、リスクの認識を持つ力や考え方が身に付いています。しかし、社会に出たばかりの若者にはその知見がありません。だからこそ、きちんと時間を設けて、教えることが必要なのです。

そしてもう一つ、私が内定者や新入社員にこそコンプライアンス研修が必要だと考える理由は、5年、10年先の企業の未来のためでもあります。

今、若いうちからきちんとしたコンプライアンスに対する意識を根付かせておくことで、彼らが先輩社員となり、企業の中核を担うようになる時代には、企業全体にコンプライアンス違反をしてはならないという強い意識が浸透するでしょう。その意識付けのためにも、内定者や新入社員に対するコンプライアンス研修の導入が必要なのです。

4月に入社した新入社員たちも数か月後には本格的に企業の戦力として実働を始めることでしょう。彼らを企業の顔であると安心して送り出すためにも、早い段階でのコンプライアンス研修の導入を検討されてはいかがでしょうか?

弊社では、内定・新入社員向けコンプライアンス研修のほか、経営者やリーダー層の方々からのコンプライアンスに関するご相談を承っています。いつでも気軽にお問合せください。

新入社員研修や若手社員のモチベーションアップなど、御社のご要望にあった企業研修をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

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