すべての仕事に通じる、QCDRとは?

北宏志

新しい業務に着手する際、皆さんが頭の中でまず考えるのはどんなことですか?

おそらく一番に頭に浮かぶのは “うまくいくだろうか” “問題なく完了できるだろうか” ということでしょう。では、どうやったら“うまくいく”のか。その時に考えるべき指標の一つが、今回ご紹介するQCDRです。すべての仕事に通じるQCDRについて、改めて考えてみましょう。

目次

QCDRとは?

QCDRは、Quality(質)Cost(コスト)Delivery(納期)Risk(リスク)の4つの言葉の頭文字から成り立っています。どのワードも仕事を進めていく上で、常に意識をする必要があるものばかりです。

今回取り上げるのはQCDRですが、業界によって、Service(サービス)Sales(セールス)Safety(安全)を加えたQCDS、QCDRSのほか、Flexibility(柔軟性)を加えたQCDFを指標にする場合もあります。

QCDRが必要な理由

改めて説明するまでもないかもしれませんが、QCDRそれぞれは、仕事を進めていく上で重要な判断基準です。そして、どれが欠けてもいけない指標だといえます。

Quality(質)

仕事に取りかかる際、多くの人は “どれくらいの出来” を求められているのか、考えるでしょう。それがまさにQuality(質)。クオリティは低すぎてはもちろんダメなのですが、高ければ高いほど良いというわけでもない場合があります。相手が求めているクオリティがどのレベルなのかを的確につかんでおくことが “うまくいく” ポイントなのです。

Cost(コスト)

業務には常にコストが発生します。これをするために、いくら必要なのか。コスト意識はどの仕事においても切り離すことはできないものですね。これもクオリティと同じで、コストが低ければ良いというものではありません。適切なクオリティにするためにかけるべき適切なコストであるかを考える必要があります。また、コストは金銭面だけとは限りません。あなたがその業務に使う時間もコストです。どれだけの時間をかけるべきなのかも、仕事が“うまくいく”ために欠かせない要素になります。

Delivery(納期)

“うまくいく”ためなら10年、20年かかっても構わない、というとても恵まれた環境にある一部の人を除き、多くの仕事に納期はつきものです。仕事を始める際は、まず、いつまでにやるべきなのか、その仕事の終わり=納期を携わる人すべてが把握しなければいけません。その上で、“うまくいく”ために必要なパーツパーツのスケジュールを組み立てていくことになります。

Risk(リスク)

最後は、本当に“うまくいく”のか、常にリスクを把握すること。このプランが通らなかったら、代替策はあるのか。このスケジュールが1週間押したら、その後のどこで巻き返すことができるのか。あちこちに転がるリスクを事前に予測した上で、そのリスクを回避する選択をするのか、あえてリスクを引き受けるのかの判断をしていくことも、“うまくいく”ためには避けて通れないのです。

中堅社員こそ、改めてQCDRへの意識付けを

ここまでQCDRについてご説明してきましたが、最後に、弊社にご相談をいただいたエピソードを一つ、お話させていただきます。

ある企業のリーダー層の方からこんなお悩みを聞きました。

うちの社員たちはみんな、仕事ができているんだよ。できていないわけでは決してない。でも、すごくできているかと言われるとそうでもない。みんな社歴も長い中堅で、今さら仕事のやり方を一から問い直すわけにもいかないし、どうしたらよいのだろうか?

このお悩みを聞いて真っ先に浮かんだのが、QCDRでした。

この方がおっしゃる通り、皆さんおそらく仕事はできているのだと思いますが、それぞれQCDRのいずれか、あるいはいくつかの把握が甘かったり、できていなかったりするのではないかと感じたのです。その後機会をいただき、この会社の中堅社員の方々とお話させていただきました。

“クオリティは意識しているけども、上司とそのレベルのすり合わせをしたことはなかった”

“納期はずれこむものという感覚が染みついていた”

“リスクは避けるべきで、あえて引き受けるという選択はしてこなかった”

皆さんとお話をさせていただく中で出てきた言葉は、おそらく長く仕事に取り組んできたからこそ、いつの間にか当たり前に感じていたり、自分のルールになってしまっていたQCDRに対する気付きでした。

これは一例ではありますが、やはり日々の仕事をこなしていく中で、QCDRへの意識が薄くなったり、偏ったりすることもあるでしょう。そんな時は改めて、この仕事に求められているQuality(質)、かけるべきCost(コスト)Delivery(納期)はいつなのか、どのようなRisk(リスク)があるのかを見直してみてください。これまでと同じ仕事でもやり方や結果が大きく異なってくるかもしれませんよ。

今回は、どんな仕事にも共通するQCDRについてお話させていただきました。
お読みいただき、ありがとうございました。

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