今回は若手社員の育成の仕方について、考えてみたいと思います。
おそらく皆さんが最も頭を悩ませているのは、どう育成したら辞めていかないのかという点ではないでしょうか。
厳しく指導をすれば、すぐに辞めてしまう。
かと言って、優しくし過ぎては育っていかない。
もちろん、かつてのように、黙って背中を見ておけという時代ではないこともご承知でしょう。
では、令和の若手社員はどう育成していくべきなのでしょうか。
“当たり前”を捨てる
1つ目に私がお伝えしたいのは、皆さんが持っている“当たり前”の感覚を、若手社員たちも持っているだろうという考えを捨てることです。
若手社員が一番に電話をとるのは“当たり前”、若手社員が来客にお茶を出すのは“当たり前”といった感覚を持ったまま、若手社員に接していてはいけません。
マネジメント層の皆さんが若手だった頃と現在では、仕事に対する価値観や考え方は大きく異なっています。
自分の常識は他人の非常識であるというくらいの気持ちで、若手社員の育成に取り組むことが必要なのです。
一から十まで、丁寧に教える
2つ目にお伝えしたいことも、1つ目と共通しています。
それは“これくらい分かるだろう”という発想を捨て、業務1つ1つを丁寧に教えることが大切だという点です。
極端に言えば、会社の書類なんだからミスがあってはいけないというレベルの価値観でさえ、その理由を明確に伝え、若手社員に理解してもらう必要があるのです。
例えば書類の記入をさせる際は、ボールペンで書くこと、誤字脱字のないようにすること、日付や数字などを再確認することといった細かな点まできちんと指導しましょう。
もちろん、毎回ゼロから教える必要はありません。
初回には一から十まで丁寧にを心掛けてください。
コミュニケーションをおろそかにしない
3つ目は、コミュニケーションについてです。
昨今、仕事とプライベートを完全に切り分け、仕事上の付き合いの相手にはプライベートを一切明かさないといった話も聞きます。
しかし私は、人と人との関係性を築く上で、やはりプライベートも含めた人となりを知ることが大切だと考えています。
業務上のコミュニケーションだけでは、距離は縮まりません。
休みの日は何をしているのか。どんなことが好きなのか。
そういった話題を共有してこそ、業務上でのコミュニケーションも円滑になるのです。
もちろん、相手が触れられたくないという姿勢を見せている場合、無理に聞き出すことは良くありません。
また、相手のことばかりを聞くのもNG。
まずは自分のことを伝え、相手のことを知りたいという気持ちを示すことから始めましょう。
今回は、若手社員を育成していくにあたり、重要だと考えていることについてお伝えしました。
明日からの業務に少しでも役立てば幸いです。