若手社員の離職が多いという話は、普段からさまざまな企業で耳にします。
若手社員、つまりZ世代にあたる彼らはなぜ、すぐに仕事を辞めてしまうのでしょうか。
今回はその原因について、私なりに考えてみたいと思います。
若手社員の離職が“多い”最大の原因は価値観の違い
若手社員が仕事を辞めてしまう原因はさまざまあるでしょう。
社風が合わない、給料が低い、休みが取れないなど、個別の理由は人それぞれであり、何か1つの大きな原因があるわけではありません。
しかし、マネジメント層が“Z世代はすぐ辞めてしまう”と感じている原因はたった1つ、マネジメント層とZ世代との価値観の違いです。
そもそも今マネジメントをしている世代の方々は、仕事は続けるもの、つらくても耐えるもの、多少理不尽でも当たり前というような価値観を持っている場合が多いのではないでしょうか。
だからこそ、“Z世代はすぐ辞めてしまう”と感じるのです。
一方でZ世代にとって、仕事は自分に合うものを選ぶもの、ステップアップしていくもの。
彼らにとって離職は当たり前のことなのです。
辞めさせないためにできることはない?
では、辞めるのが当たり前の若手社員を引き留めることはできないのでしょうか。
もちろん、そんなことはありません。
現に、1つの会社で長く務める若手もいます。
では、辞めない若手社員は、なぜ辞めないのか。
それは、会社が、仕事が常に自分を満足させ、高めてくれる存在だからです。
一言で言えば、やりがいがあるから。
こう話すと、一部の人は「ある程度の負荷をかけるような業務を常に与え続ければ良いのか」と思うかもしれませんが、それはもちろん、誤りです。
重要なのは、若手社員にとって、何がやりがいなのかを把握することになります。
1on1でそれぞれの考えを知る
一口に若手社員、Z世代と言っても、やりがいを感じるものはそれぞれ。
スキルアップしていくことにやりがいを感じる人もいれば、一定のお給料をもらって穏やかに過ごすことにやりがいを感じる人もいます。
中には、推し活のための費用を稼ぐことにやりがいを感じる人もいるでしょう。
重要なのは、先ほども述べたように、若手社員1人ひとりが、何をやりがいに感じているのかをマネジメント層がきちんと把握することなのです。
そこで私がおすすめしたいのが、1on1を行うこと。
上司あるいはメンターや外部メンターなどと定期的に1対1で会話をし、今若手社員が何を感じているのかを知ることこそ、その人のやりがいを把握することにつながります。
まずは、若手社員の離職が多いのではなく、若手社員は離職するものだということを、改めてマネジメント層が認識しましょう。