管理職対象! 育成スキルを学ぶ企業研修

企業において管理職に求められる役割はますます増加しています。
部下の業務の進捗管理や、勤怠管理を含めた労務管理、人材の育成、さらにプレイングマネジャーの場合、自身の結果、業績も求められる時代です。

今回は、管理職向けの企業研修を念頭に、管理職の育成について考えていきたいと思います。

目次

管理職の育成が難しい理由

北宏志

先日お会いした方から、こんなお話を聞きました。

ある時上司から声をかけられ、課長への昇進を告げられた。
前任の課長が急遽別の部署に異動することになったため、“繰り上がり当選”のようなものだ。
本人はまだまだ昇進はないだろうと考えていたので、とても驚いたし、そもそも課長になる心づもりをしていなかった。
とはいえもう、翌月には前任者が異動し、自身が課長になってしまったが、さっぱり何をしていいか分からない
管理職研修を受けてはみたものの、表面的で何の役にも立たなかった。

このような例は、この方だけの特別な出来事ではないでしょう。いざ、管理職になってみたがその準備ができていない、管理職として何をすべきか分からない。ここに、管理職の育成が難しい理由が隠れています。

本来、管理職は少しずつ経験を積み、多面的なものの見方を学んだ上で就くもの。しかし多くの企業では“管理職研修”という一過性の教育を与えるだけで、“管理職になった”ことにしてしまっています。

管理職に求められる業務は研修で学べるのか

管理職研修には、いくつかの種類があります。
新任管理職研修はその中でもよく導入されているものでしょう。

新任管理職向けに、今後必要な事柄を教える場ですが、その内容は企業によりさまざま。労務管理の申請システムの使い方といった実務面での事務処理を教える研修もあればセクハラ、パワハラといったハラスメントに対する研修を重視する場合もあります。

どちらも大切ではありますが、それだけでは“管理職になる”には不足していると、私は思っています。管理職である以上、実務だけでなく、メンバーの業務面、精神面での管理や、他部署との調整といった多岐にわたる業務に目を向ける必要があり、これらは一度の研修ですぐに身につくものではないからです。

では管理職に研修を行うことが無駄なのかというと、そうではないでしょう。
一つは、研修を受けることで管理職としての自覚を持ち、自身のモチベーションを向上できるというメリットがあります。

もう一つは、企業側が管理職になるメンバーに対し、どのような存在になってほしいのかを伝える貴重な場になるという点です。どんな働き方をしてほしいのか、どんな風な成長を目指してほしいのかをこの場できちんと伝えておくことが、今後、管理職が“正しく”成長でき、“正しく”メンバーを導いていけるかどうかの鍵になります。

管理職の育成=企業の成長に直結

企業における管理職の育成は、その後企業がどんな風に成長していくのかに直結する問題です。
改めてお伝えしますが、一過性の新任管理職研修だけで、管理職を育て上げることはできません。

定期的にPDCAを回し、管理職がきちんと育っているのかを確認する必要があります。そのためには、コミュニケーション研修やチームビルディング研修といったメンバー間の成長を高める研修と、労務研修やハラスメントに関する研修といった実際の業務における対処方法や注意点を学ぶ研修を組み合わせつつ、管理職の能力を全体的に引き上げていくことが大切です。

また、上層部とメンバーの橋渡しにもなる管理職ですので、企業の方針や今後のビジョンを伝える場を作っていく努力を企業側が惜しんではいけません。これら3つの方面での研修をバランスよく行い、企業にとっても、メンバーにとっても頼りになる管理職を育てていきましょう。

今回は、企業における管理職の育成と研修の在り方についてお話させていただきました。管理職は企業の要であるということを念頭に、実務面、コミュニケーション面、そして企業との橋渡し役という3つの側面を意識した育成を行うことが今後の企業の成長に大きく関わっていくということを、管理職本人、企業の双方がきちんと理解して取り組むことが大切です。

弊社でも、管理職向けの教育研修プログラムを複数用意しております。管理職研修の在り方を見直したいというご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

新入社員研修や若手社員のモチベーションアップなど、御社のご要望にあった企業研修をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

目次