カスタマーエクスペリエンス(CX)向上でビジネスを加速しよう

北宏志

皆さんは普段、よく行くお店はありますか?

レストランやカフェ、あるいはコンビニやデパートでも、なぜだかつい足が向いてしまうお店というものがあると思います。ではなぜそこへ行くのか。

“店内の雰囲気や居心地が良い”
“商品のラインナップが気に入っている”
“スタッフのサービスが丁寧”

など、そのお店を選ぶ理由はいくつかあるでしょう。人は商品を購入したり、サービスを利用したりする際、いくつかの“体験”を積み重ねています。

それが今回のテーマ カスタマーエクスペリエンス(CX)です。

目次

カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?

カスタマーエクスペリエンス(CX)は、日本語では顧客体験と訳されており、商品購入やサービスを利用する時に顧客視点で体験すること、あるいは顧客視点で体験したことを評価することを指します。具体的にCXを見ていきましょう。

スマホを購入する場合、以下のような体験が考えられます。

① SNSで流れてきた広告で気になる機種を見かけた
② ホームページで詳しい情報やお店の場所を調べる
③ 店舗に足を運び、接客を受ける
④ 実機に触ってみる
⑤ 購入

このようなステップにおいて、体験はこんな感情やアクションを起こします。

SNSで流れてきた広告で気になる機種を見かけた

すごくかっこいい広告だ

なんだかしょっちゅう出てきてウザい広告だ

ホームページで詳しい情報やお店の場所を調べる

必要な情報をすぐに見つけられる見やすいページだ

分かりづらいし、知りたいことが見つけられなかった

店舗に足を運び、接客を受ける

店内は明るくてきれいだし、スタッフは笑顔が素敵で、説明も分かりやすい

薄暗い店内で、接客してくれるスタッフすらいない

実機に触ってみる

使いやすそうだ、ちょうど良いサイズだ

思っていたよりも重い、操作性があまりよくない

購入

気に入ったものが手に入って満足

ほしいとは思ったけども、本当にこれを買って正解だったのか

商品の購入にはさまざまな体験が積み重なっており、その接点ごとに顧客は体験を評価しているのです。だからこそ、カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させることが多くの企業の課題になっています。

ちなみに、類似する言葉にユーザエクスペリエンス(UX)というものがありますが、これは一つひとつの体験を指す言葉で、複数のUXが積み重なった一連の体験がCXだと思っていただけば良いかと思います。

CXを向上させるメリットとは?

前述の例を考えると、カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させることが大切だとお分かりいただけたでしょう。ここではもう少し具体的に、CXを向上させるメリットを考えてみます。

顧客化、リピーター化

商品やサービスとのファーストコンタクトの際、その体験が上質なものであれば、体験者は顧客となる。さらにはよく利用してくれるリピーターになる可能性が高くなります。また、CXを向上し続けることで、一度顧客となった人を定着させる、顧客流出を防ぐことにもつながるのです。

ブランドイメージの向上

良い体験をさせてくれる商品やサービスに“悪いイメージ”を持つ人はいません。カスタマーエクスペリエンスの向上は、ブランドイメージそのものにも直結します。

宣伝、口コミ効果

3つ目のメリットは現代ならではの、宣伝・口コミ効果です。良い体験をした人はそれをSNSにアップしたり、友人に話したりする。これは企業側からすると、一番ありがたい宣伝になります。

CX向上のためにまずすべきこと

では最後に、カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させるためにすべきことはなにか。
それはカスタマージャーニーマップの作成です。

もっと簡単に言うならば、顧客が商品やサービスに触れる機会(=体験の機会)を改めて考えてみること。自社商品の広告は正しく顧客に届いているのか、ホームページは適切な内容なのか、店舗の心地良さは維持できているのか、スタッフのサービスは行き届いているのか……。

一つひとつのステップを見れば当たり前のことのように思うかもしれませんが、実はどこかに“気付き”がある場合も。そこにカスタマーエクスペリエンス(CX)向上のヒントが詰まっているのです。

今回はカスタマーエクスペリエンス(CX)についてお話させていただきました。私も日々、セミナーをさせていただく時には“この体験は満足してもらえるものだったのか、記憶に残るものだったのか”意識をしています。当たり前のようにやっていることも少し立ち止まって考えると、もっと良くするヒントが隠れているかもしれません。

皆さんもぜひ、カスタマーエクスペリエンス(CX)を意識してみてください。

新入社員研修や若手社員のモチベーションアップなど、御社のご要望にあった企業研修をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

目次