社員は喜ぶ! 会社は困る!? ワーケーションとは?

ワークバケーションを組み合わせたワーケーション。コロナ禍で登場した新しい働き方として、目にする、耳にする機会が増えています。言葉としては分かりやすい造語ですが、

北宏志

皆さんはワーケーションに対してどんな印象を持っていますか?

今回は、働く側、企業側それぞれのメリットとデメリットを考えていきたいと思います。

目次

ワーケーションの定義

ワーケーションは、その名の通り、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた言葉で、休暇先で仕事をすることを指しています。休暇先はさまざまで、バケーションのイメージそのもののリゾート地だけでなく、近隣のラグジュアリーホテルなども対象です。新しい働き方といえば、リモートワークというものもありますが、こちらはあくまでも、会社内ではない場所(自宅やカフェなど)で働くことを指しており、ワーケーションは“休暇”との組み合わせである点に特徴があります。

私の周りでは、ワーケーションの話題になると、働く側の反応と、雇う側(企業側)の反応が大きく異なっていることが多く、面白いなと思っています。
会社員の友人は「会社に行かずに、離島とかで仕事できるなんて、幸せだよねぇ」とか、「ワーケーションうらやましいよねぇ、うちの会社は絶対やってくれなさそうだけど」なんていうポジティブな反応が大半です。

一方、経営者層やリーダークラスの方たちの話を聞くと、「またやっかいな働き方を推奨して……」「働いているのか、休んでいるのか分からないような制度は管理しづらいし、パフォーマンスが下がるイメージしか持てない」といったネガティブな反応が圧倒的です。

では実際のところ、働く側、企業側にとって、ワーケーションを導入することにどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

働く側のメリット

まずは、働く側がワーケーションを導入した場合のメリットを考えてみます。

長期休暇を取らなくても、旅行ができる

多くの会社員の方は“毎年10日間休む”などという贅沢な休暇を取ることは難しく、気軽に遠方に旅行に行くこともできない状況にあります。ワーケーションであれば、休暇を取得する必要がないので、これまでは時間的・距離的にあきらめていたような場所に旅行をすることができますね。

生産性や創造性が向上する

また、毎日社内の決まった空間で業務に取り組む場合に比べ、バケーション先にはたくさんの楽しみや刺激があるので、仕事へのモチベーションが上がったり、新たなアイデアが出てきやすくなったりするというメリットも考えられます。

リフレッシュしやすい環境に身を置ける

社内であれば“ちょっと疲れたな”という時は、せいぜい近場のカフェ程度ですが、ワーケーションの場合、すぐに海へなんていう理想のリフレッシュもしやすいというメリットもあります。

働く側のデメリット

一方、働く側にとってのデメリットも、ないわけでありません。

仕事と休暇の境界が曖昧になる

従来の休暇の際にも “休みなのに、仕事のことが気になる” “休み中でも電話やメールが……” という方がたくさんいらっしゃいますね?ワーケーションを導入した際も働く側に起こり得るデメリットとしてまず考えられるのが、仕事と休暇の境目をつけることが難しくなるという点です。休んでいるのか、働いているのか分からない状況では生産性やモチベーションが下がってしまうことも容易に想像できるでしょう。

会社側の理解、制度整備がない場合が多い

これには、二つ目のデメリットである会社側の理解、制度整備がないという点も大きく関係してきます。働く側、雇う側がワーケーションをきちんと理解していないと、ただただ“仕事も休暇もどっちつかず”になってしまう危険性があります。

WEBなどの環境整備が必要

また、ワーケーションにはWEB環境が必須。いくら素敵な休暇先であっても、“スマホの電波が入りません”というわけにはいきませんし、ある程度のWEB環境の整備は必要になります。

企業側のメリット

一方、企業側にとって、ワーケーションの導入にはメリットはあるのでしょうか?

生産性の向上

一つ目のメリットは、働く側と同様、生産性の向上です。社員の生産性が上がれば、もちろん企業全体としての生産性も向上していきます。

社員満足度の向上

二つ目のメリットは、ワーケーションを取り入れることで社員の満足度が向上するということが考えられます。前述した私の友人の例でもありましたが、おそらく多くの働く側の人はワーケーションに好意的です。会社がその導入を積極的に行うことで、社員の求める働き方に素早く対応してくれる会社だという社員からの“評価”を得られるのです。

企業イメージの向上

三つ目は企業イメージの向上をあげます。ワーケーションの導入で所属する社員の満足度が上がる=離職率が下がる。あるいは、ワーケーション前後の有給休暇の取得が増えるといった事柄は
企業のイメージに直結します。ダイレクトな言い方をすると“ホワイト企業”イメージを植え付けることにつながるということですね。

企業側のデメリット

では、懸念事項であるデメリットを見てみましょう。

勤怠管理がしづらい

ワーケーションが仕事と休暇を組み合わせた働き方である以上、最も容易に浮かぶデメリットは、勤怠管理のしづらさです。全員が決まった時間に出社し、定時・残業時間といった概念がハッキリしていた従来の働き方とは大きく異なる管理の仕方を考える必要が出てきます。

生産性が下がる可能性がある

また、管理者側の管理の仕方によっては、業務効率や生産性が下がってしまうリスクも。“今日はAを100個作りましょう”といったような分かりやすいタスクのある業務でない場合、管理する側と働く側で密なコミュニケーションを取り、効率をより意識した働き方をすることが欠かせません。

設備投資が必要

最後はシンプルに、環境整備のための設備投資です。持ち出し可能なPCやスマホの配布といったワーケーションのための環境整備には一定の費用がかかります。

今回は、今話題の働き方・ワーケーションを、働く側、企業側のそれぞれの視点で考えてみました。現実的に見て、すべての業種で導入することは難しい働き方ではありますが、今後、ワーケーションの導入がどんな風に進んでいくのか、注目していきたいですね。

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