アンコンシャス・バイアスが企業の未来を左右する!?

北宏志

早速ですが、以下の人をイメージしてみてください。

・スーツ姿で、七三ヘアの中年男性
・小さなお子さんを連れたエプロン姿の女性
・金髪で真っ赤なTシャツを着た若い男性

この3人のうちから1人、今後自分の会社のパートナーになる人を選びましょうと言われたら、どの人を選びますか?

多くの人はおそらくスーツ姿の中年男性を選択するでしょう。ではその理由はなんでしょうか?

スーツ姿 = しっかりとした職業に就いている?
七三ヘア = 真面目??

…… 極端に言えば、犯罪行為を行う詐欺師でもそのような見た目を作り出すことは可能です。

小さなお子さんを連れている = 子育てに集中したいだろう
エプロン姿 = 家事で忙しいから、仕事に集中できないかもしれない

…… 子育て中の女性であれ、さまざまな形でバリバリのキャリアを築いている人もいますよね?

金髪 = やんちゃ!?
真っ赤なTシャツ = なんとなくチャラそう?

…… 金髪で真っ赤な衣装を着ている某芸人さんはニュース番組でも的確な発言を多くされています。

このように、人間は誰でも無意識の偏見で人を判断しがちです。

この“無意識の偏見”“アンコンシャス・バイアス”と呼ばれています。
今回はアンコンシャス・バイアスが企業に与える影響を考えていきましょう。

目次

企業におけるアンコンシャス・バイアスの事例

先ほど例に挙げた3人の例えを極端に感じた方もいらっしゃったかもしれません。しかし、アンコンシャス・バイアスは思いのほか、日常にも浸み込んでいるもの。その具体例を下記で見てみましょう。

採用シーンでのアンコンシャス・バイアス

営業職は体力やガッツのある男性が良い

女性はきめ細やかな気配りができるから事務職が向いている

履歴書を見ながら人材採用をする際にも、アンコンシャス・バイアスがはびこっている場合がよくあります。中でもよく聞くのが“営業職=男性”“女性はバックヤード向き”というような職種と性別を結びつける考え方です。

これはおそらく長く続いた男女差別が根深く残っていることに起因するものや、採用担当者の“なんとなくそう思う”といった理由から生まれた考えなのでしょう。

しかし、実際には営業向きの女性もたくさんいらっしゃいますし、細かな気配りができる男性も間違いなく存在しています。仮に採用担当者が無意識の偏見を持って採用を行ってしまうと、本来の適材適所ではない配属をしてしまったり、もしかするととても有能な人材を逃してしまったりと、企業に悪影響を与えることになります。

評価シーンでのアンコンシャス・バイアス

あの人はみんなに好かれているから、きっとよく仕事ができているだろう

毎日朝早く来て夜遅くまで残っているから、一生懸命働いている

こんな理由で人材の評価を行っていませんか? ここまでアンコンシャス・バイアスについてお話をしてきましたので、皆さんはすでに上記のような理由での評価が大いに“無意識の偏見”に満ちていることはお気づきでしょう。

当たり前ですが、人に好かれているか否かと業務遂行因果関係はありません(仕事を進める上で、コミュニケーションはとても大切ですが、ここでは少し極端にお話しています)。また、会社にいる時間が長いからといって、業務を正しい方向に発展させていっているかは別問題です。

しかし、多くのマネジャー・リーダー層の方はアンコンシャス・バイアスに影響された評価を行ってしまう場合があります。なぜそこに気づけないのか? それはまさにアンコンシャス・バイアスが“無意識の偏見”だから。つまり、誰かからきちんと指摘を受けない限り、当人たちは“無意識”のままだということです。

ハラスメントにおけるアンコンシャス・バイアス

◎◎さん(女性)は育休から復帰したばかりだから、業務の負担が重くないように配慮しよう。宴席も誘わないでおこう

皆さんは上記の“配慮”の問題点にお気づきですか?パッと見ただけでは、子育て中の女性に配慮をしているように感じるかもしれませんが、もしも彼女が“育休明けでもバリバリと働きたい”とか“ずっと家で子育てをしていたから、気分転換に多くの人と話せる宴席に行きたいな”と考えていたらどうでしょう?

現在はさまざまなハラスメントが取り沙汰される時代です。何がハラスメントなのかはされる側の気持ち次第。もしかすると、“無意識”であるが故の誤った判断が誰かにとってのハラスメントになっているかもしれません。

中堅社員にこそ、アンコンシャス・バイアス研修を

さてここで少し、弊社の話をさせてください。
弊社ではさまざまな業種・職種の方に向けた研修をさせていただいています。

中には、アンコンシャス・バイアスを取り上げた研修プログラムも用意しており、これまでにも多くの企業さまに受講していただきました。その経験からお伝えすると、経営者層やリーダー層の方はハラスメント防止への意識が高いこともあり、アンコンシャス・バイアスについてもしっかりと理解されているように思います。

また、新入社員や若手社員はまだ経験が浅いこともあり、凝り固まったアンコンシャス・バイアスを持っていない、あるいは無意識の偏見を自認しやすいようです。

一方、社歴が長い中堅社員の方たちにアンコンシャス・バイアスのお話をすると、ご本人たちも驚くほどの偏見を“無意識”に持っていることに気付かれる場合が多いのです。企業活動を前進させるためには、中堅社員の経験や、経験に基づく判断がとても大切になってきます。

しかし、中堅社員だからこそのアンコンシャス・バイアスが、もしかすると企業に悪影響を与えている可能性も……。だからこそ、弊社では中堅社員の方向けにプログラムしたアンコンシャス・バイアス研修を用意しました。

今回、アンコンシャス・バイアスについてのお話を読んでいただき、ご興味を持たれた方はぜひ一度、弊社にお問い合わせいただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

目次
閉じる