皆さんは成功者が共通して持っているものと言われると、どんなものを想像しますか?
生まれ持った才能や天性の勘、多くの人を巻き込む人間力、あるいは財力……。人それぞれ思い浮かべるものはさまざまでしょう。
今回紹介するのは、成功者のカギとしてアメリカの心理学者が提唱したGRIT、日本語ではやり抜く力と呼ばれる能力です。
GRITは4つのワードの頭文字
ペンシルベニア大学のアンジェラ・リー・ダックワース教授は、中学校で教師をしていた際、成績の良い生徒は必ずしも頭が良かったり、勉強に集中できる環境があったりするわけではないことに気付きました。
その経験から研究を続け、導き出した答えが、GRIT(やりぬく力)を持っている人こそが成功者になれるということ。GRITは以下の4つの言葉の頭文字からできています。
Guts(ガッツ)
困難なことが起きた際にも立ち向かうことができる度胸
Resilience(レジリエンス)
失敗しても諦めずに続けることができる復元力
Initiative(イニシアチブ)
自分の目標を自分で設定する自発性
Tenacity(テナシティ)
一度始めたことを最後までやり続ける執念
例え素晴らしい才能を持った人がいても、少しの困難や失敗で諦めていては成功にはつながりません。あるいは、新しいアイデアを持っていても、その段階で満足し、さらなる高みを目指さなければ、成功は見えてこないでしょう。GRITで定義されている4つのキーワードは、そのどれかが欠けてもいけない成功者の鍵なのです。
GRITは天性の能力なの?
多くの人が成功のため、GRITを手に入れたいと思うでしょう。でもGRITは才能のある限られた人に与えられる能力なのではと考えるかもしれません。実はGRITは、大人になってからでも磨くことができると言われています。GRITの磨き方として知られている方法をいくつかご紹介しましょう。
小さな成功体験を積み重ねる
自分が行ったことがうまくいく経験を少しずつ積み重ねることで、自発性や失敗を恐れないガッツを手に入れることができます。
今取り組んでいることよりも少し難しいことにチャレンジする
人は新たなチャレンジをしてこそ、成長するもの。ただし、そのチャレンジがあまりにも大きなものだと気持ちが折れてしまう可能性も……。だからこそ、今取り組んでいることよりも少しだけ難しいことにチャレンジすることが大切です。
GRITを持っている人のそばに身を置く
あなたの周りに、GRITを持っている人はいますか? 最も手っ取り早くGRITを体感する方法は、そのような人のそばに身を置き、GRITがどのようなものなのかを感じること。また、GRITを持っている人がリーダーにいる組織に身を置くこともGRITを磨くことにつながります。
どれもそれほどハードルが高くなく始められることですね。GRITはグリット・スケールという方法を使って測定することができるので、まずは自分のGRITがどれくらいなのかを確認してみてはいかがですか?
若手社員こそ、早いうちからGRITを磨こう
GRITは経営者やリーダー層といった会社を動かしていく人たちのための能力ではありません。私は、若手社員こそ、早い段階からGRITを意識した育て方をしていくべきだと考えています。
成功体験の積み重ねや、新たな分野へのチャレンジといったGRITを磨くためのステップも、若手社員であれば、どんどんと吸収していけるでしょう。
また、若手のうちからGRITの能力の重要性を理解させることで、彼らが成長し、会社の中核社員になった時、会社全体がGRIT(やり抜く力)を持った強い組織になることもできます。
弊社では、GRIT(やり抜く力)がどんなものなのかをお伝えする経営者やリーダー層、教育担当者向けのセミナーのほか、実際にワークを通してGRITの習得を目指す若手社員向けの研修も行っております。
若手社員向けのGRIT終日研修のカリキュラムの一例
①目標に向かって努力し続ける、情熱と粘り強さを身につけます
②自分自身にとって重要な目標とは何かをみつけ、「見える化」します
③目標を達成するために必要な行動を導き出し、実践できるようになります
上記の3 点を到達目標にしています。
- 目標を達成する人としない人は何が違うのか?
- なぜあなたは途中であきらめてしまい、目標を達成できないのか?
- 目標を達成するのはどんな人か?
- 目標を達成する人としない人は能力の差ではない
- GRIT(やり抜く力)を手に入れるための準備
- 4つの構成要素とは?
- ダックワース氏によるGRIT方程式
- 努力と根性だけでは、GRITは手に入れられない
- GRIT(やり抜く力)を手に入れるためのマインドセット
- 実際にGRIT を測定してみよう
- 自分のやりたいことを「見える化」しよう
- 10年後の自分に会いにいく
- 効果的な目標設定をしよう
- PERMA理論を理解する
- 10年後の自分の姿から目標を設定する
- 目標設定5つの極意
- 目標達成に向けた希望と熱意を習慣化する
- 成功=マインドセット(動機)+行動(方法)の方程式
- セルフコントロールをできるようになる
- 復元力(レジリエンス)を身につける
研修後の目指す姿は、
上記の3点です。
会社全体のやり抜く力を底上げしたいとお考えの方はぜひ、お気軽にお問合せください。